戯れに縁持格子

「縁持」という呼び方は当研究部の勝手な命名です。 しかしこの呼称に至るまでには時間がかかりました。

この縞要素はじつによく見掛けるもので、とくにネクタイでは頻出です。例えば縞と紋章(あるいは印象的なワンポイント)を交互に配置したバイアスストライプ。一般にプルメリアとよばれる柄ですが、この柄の縞要素は必ずといってよいほど中央1色・両脇同色の三本セットであり、これが単純でありながら種類は無数です。
当然色合わせはなんでもよいわけではなく見た目小気味よい組み合わせ方がありますし、その中でまた独自色を出すことで精神性を表現することになります。それはまるで音楽のコードのようでもあります。

そして論点になったのが、メインを中央線に置くか両脇線におくか、はたまた三本並列でみるのかということでした。
並列が当たり障りなさそうですが、両脇線は必ず同色同幅であることが条件と考えると外れそうです。この点で「中央対両脇」に絞られます。 確かに脇の範囲の方が太ければ中央はおまけのように見えます。
ここで極限まで細い中央線をメインといった場合と極限まで細い両脇線をメインと呼んだ場合を比較した時、中軸を為す中央線の方が無理が無かろうということで意見はまとまりました。

最終的なネーミングは「サンドイッチ縞」や「シベリアケーキ模様」など意外に食べ物ネタの案が多かったのですが、中央をメインにしたことから「縁を伴う中央線」→「縁持」に落ち着きました。

因みにタータンブックを見てみると、この要素に関しては両脇線にポイントを置くようで、「ガード guard」や「ガードライン guardline」と表現されています。

バリエーション考

其の壱其の弐其の参ストロー縞